シャンプーと環境問題の関係
私たちがほぼ毎日使っているシャンプー。
清潔な髪や頭皮を保つための必需品ですが、その裏側で環境にどのような影響を与えているかを意識する機会は多くありません。
シャンプーは「成分」「製造」「容器」「使用後」のすべての段階で環境問題と深く関わっています。
今回は、シャンプーと環境問題、そして今日からできる選択のヒントについてご紹介します。
シャンプーが環境に与える主な影響
✖️成分による水質汚染
一般的なシャンプーには、合成界面活性剤、香料、防腐剤などが含まれています。これらの一部は下水処理で完全に分解されず、河川や海へ流れ出る可能性があります。特に洗浄力の強い成分は、水生生物に影響を及ぼすことが指摘されてきました。
✖️プラスチック容器の問題
シャンプー容器の多くはプラスチック製です。
使い捨て容器は回収・リサイクルされない場合、海洋プラスチックごみの一因となります。日本はリサイクル率が高いと言われますが、実際には「サーマルリサイクル(焼却)」が多く、根本的な削減には至っていません。
✖️製造・原料調達と環境負荷
・パーム油問題
シャンプーに使われる 合成界面活性剤の原料として、パーム油が利用されることがあります。
パーム油自体は効率的な植物油ですが、無秩序なプランテーション開発が森林破壊や生物多様性の喪失を招いてきました。この問題に対し、持続可能な調達の基準に沿った原料を使うメーカーも増えています。
・製造時のCO₂排出
原料の輸送や工場での製造過程ではエネルギーが消費され、温室効果ガスが排出されます。
環境配慮型のブランドでは、再生可能エネルギーの活用や製造工程の効率化によって、CO₂削減に取り組んでいます。
シャンプー使用後に広がる影響
排水として自然へ戻る
シャンプーは使った瞬間から「排水」となり、下水処理を経て自然へ戻ります。生分解性の高い成分を選ぶことは、環境負荷を減らすうえで重要な視点です。「自然由来=必ず安全」ではありませんが、分解されやすい設計かどうかは一つの判断材料になります。
環境に配慮したシャンプーの選び方
✔︎成分表示をチェックする
すべてを理解する必要はありませんが、「生分解性」「植物由来」「硫酸系界面活性剤不使用」などの表記は参考になります。また、必要以上に多機能な製品より、シンプルな処方の方が環境負荷は低い傾向があります。
✔︎容器に注目する
・詰め替え用がある
・再生プラスチックを使用している
こうした工夫は、プラスチック削減に直結します。
選択が未来を変える
シャンプーを一本変えても、地球がすぐに変わるわけではありません。しかし、多くの人が環境配慮型の商品を選ぶことで、企業の製造姿勢や市場全体が変わっていきます。これはSDGsの「つくる責任 つかう責任」にも通じる考え方です。
「完璧」を目指さないことも大切
環境に良い選択を意識すると、ストイックになりがちです。しかし、無理なく続けられることが最も重要です。まずは容器に目を向ける、次に成分を少し意識する、といった段階的な行動で十分です。
シャンプーは身近でありながら、成分・容器・製造・排水のすべてが環境とつながっています。
私たち一人ひとりの選択は小さくても、その積み重ねは確実に未来へ影響します。ぜひ、できることから“選択”してみてくださいね。