食欲の秋はどうやって乗り切る?秋に食欲が増す理由と気を付けたいポイント
秋になると、
「夏より食欲が出てきた」
「食べてもすぐに何か食べたくなる」
「甘いものや炭水化物が無性に欲しくなる」と感じることはありませんか?
「食欲の秋」という言葉があるように、秋はお米やさつまいも、栗、果物など、おいしい食材が豊富な季節です。しかし、秋に食欲を感じやすくなる背景には、単に旬の食べ物が増えることだけでなく、気温や日照時間、夏の食生活からの変化など、さまざまな要因が関係していると考えられます。
だからといって、食欲を無理に我慢する必要はありません。大切なのは「食べないこと」ではなく、なぜ食べたくなるのかを知り、食べ方を少し工夫することです。
今回は、秋に食欲が増しやすい理由と、食欲の秋を楽しみながら体重管理をするために気を付けたいポイントについてご紹介します。
なぜ秋になると食欲が増すの?
秋に食欲が増す理由は、一つに決められるものではありません。まず考えられるのが、夏の暑さからの解放です。暑い時期は食欲が落ちたり、冷たい麺類や飲み物だけで食事を済ませたりすることがあります。秋になって気温が下がると身体への暑熱ストレスが軽減され、夏に低下していた食欲が戻ってくる方もいます。
また、秋は新米やさつまいも、栗、かぼちゃ、果物など、食欲を刺激する旬の食材が増える季節です。気候も過ごしやすくなるため、「食事がおいしい」と感じる機会そのものが増えることも関係しています。
つまり、「秋だから身体が必ず大量のエネルギーを欲しがる」というより、身体の状態や食環境などが重なり、食欲を感じやすくなると考える方が自然です。
日照時間の変化も食欲に関係する?
秋になると、夏に比べて日照時間が少しずつ短くなっていきます。光は私たちの体内時計を整える重要な刺激です。朝に光を浴びることで身体は一日のリズムをつくり、睡眠や覚醒などの調整を行っています。
日照時間が短くなる季節には、気分や睡眠のリズムが変化する方もいます。睡眠不足や睡眠リズムの乱れは、食欲を調節するホルモンにも影響し、食欲が強くなったり、高カロリーなものを食べたくなったりすることがあります。
「秋になって食欲が増えた」と感じたら、食事量だけを見るのではなく、最近しっかり眠れているか、朝起きる時間が乱れていないかにも目を向けてみましょう。
朝起きたらカーテンを開けて光を浴びる、休日も起床時間を大きくずらさないなど、生活リズムを整えることも食欲管理につながります。
気温が下がると基礎代謝が上がるからお腹が空く?
「寒くなると体温を維持するために代謝が上がり、食欲が増える」と聞いたことがある方もいるかもしれません。
確かに、人間の身体には寒い環境で熱を作り、体温を維持する仕組みがあります。しかし、現代では室内の温度がエアコンや暖房によって調節されているため、「秋になって基礎代謝が大幅に上がるからたくさん食べても大丈夫」と考えるのは注意が必要です。
気温が下がったからといって、食べる量を大きく増やせば、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回り、体重増加につながります。
「秋は代謝が上がるから太らない」と油断せず、食欲と実際に身体が必要としている量は別だと考えておくことが大切です。
「食べない」より最初に食べるものを意識する
食欲が増えてきたときに、「太りたくないから夕食を抜こう」「お昼をサラダだけにしよう」と極端に食事量を減らすのはおすすめできません。
強い空腹状態が続くと、その反動で次の食事を食べ過ぎてしまうことがあります。
意識したいのは、食事の満足感を高めることです。例えば、肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質に加え、野菜やきのこ、海藻など食物繊維を含む食品を組み合わせると、バランスの良い食事になり、満足感も得やすくなります。
具だくさんの味噌汁やスープを加えるのもおすすめです。温かい料理をゆっくり食べることで、秋らしい食事を楽しみながら食べ過ぎを防ぎやすくなります。
秋の「ながら食べ」には気を付けよう
食欲の秋に意外と注意したいのが、お菓子や間食の「ながら食べ」です。テレビやスマートフォンを見ながらお菓子を食べていると、「どのくらい食べたのか」が分かりにくくなります。袋のまま食べ始め、気付いたら全部なくなっていたという経験がある方もいるのではないでしょうか。
お菓子を食べてはいけないわけではありません。食べたいときは最初に食べる量を決め、小皿などに取り分けてから楽しむのがおすすめです。
秋の味覚であるさつまいもや栗、果物も栄養を含む食品ですが、「身体に良いからいくら食べても大丈夫」というわけではありません。健康的な食品であっても量が増えれば摂取エネルギーは増えるため、適量をおいしく楽しむことがポイントです。
食欲が増えたら運動を始めるチャンス
秋は、身体を動かす習慣を始めるのにも適した季節です。真夏と比べて気温が下がり、ウォーキングやジョギングなどの屋外運動を行いやすくなります。
例えば、夕食を極端に減らすより、毎日20〜30分程度歩く、買い物へ徒歩で行く、エレベーターではなく階段を使うなど、日常の活動量を少し増やしてみましょう。
身体活動にはエネルギーを消費するだけでなく、健康維持や睡眠の改善にも役立つメリットがあります。ただし、「運動したから食べても大丈夫」と考えて、ご褒美として摂取量が増えてしまうと本末転倒です。食事と運動のどちらか一方で調整するのではなく、両方を無理なく整えることが大切です。
睡眠不足が「食べたい」を強くすることも
食欲をコントロールするうえで、実は睡眠も重要です。睡眠時間が不足すると、食欲を調節するホルモンの働きに変化が起こり、空腹感が強くなることが知られています。さらに、疲れていると甘いものや脂質の多いものなど、エネルギー量の高い食品を選びやすくなることもあります。
「最近、食欲が止まらない」と感じたときは、意思の弱さと考える前に、睡眠不足になっていないか確認してみましょう。
夜更かしをすると起きている時間が長くなり、その分、夜食を食べる機会も増えてしまいます。
食事だけを厳しく管理するより、毎日の睡眠時間を確保し、生活リズムを整えることが、無理のない体重管理につながります。
食欲の秋は我慢するのではなく上手に楽しもう
秋に食欲が増したからといって、「太るから食べてはいけない」と考える必要はありません。食欲は身体に備わった自然な感覚です。大切なのは、空腹なのか、それとも目の前においしそうなものがあるから食べたくなっているのか、一度自分の身体に目を向けることです。
旬の食材を楽しみながら、たんぱく質や野菜を組み合わせる。間食は量を決める。適度に身体を動かし、しっかり眠る。このような基本的な習慣を続けるだけでも、食欲との付き合い方は変わってきます。
「食べないダイエット」で秋を我慢するのではなく、おいしく食べて、よく動いて、よく眠る。
食欲の秋だからこそ、食事を楽しみながら身体を整える習慣を始めてみてくださいね。